「私……」
マイクを通して聞こえてくる陽菜子の声は僅かに震えていた。
でも、そこには強さがあって
決意があって
力がこもっていて
オレの心臓はそれに触発されるかのようにドキドキと高鳴りだした。
おいっ。
大人の男の余裕の心臓はどこに行った?
そう思うけど。
オレだって恋する男ですよっと。
「あなたが好きです」
聞こえたよ、陽菜子。
オレの中に分からない想いが駆け巡る。
快感?
高揚?
充足?
判別するのは難しい。
だけど、きっとどれも当てはまる。
「あなたのことがずっとずっと前から、好きです」
見てるよ、陽菜子。
いや、ずっと見てきたっていうのが正しいかな。
オレの方が早かったんだ、おまえを見つけるの。
「あなたが私を好きじゃなくても」
好きじゃない?
オレがおまえを好きじゃないなんてこと
まぢでありえない。
「あなたが大好きです」
オレも大好きだよ。
陽菜子……おまえだけだ。



