イジワルなカテキョ ~その距離なくしてもいい?~


「本宮葵さん!!」


キーンッという金属音とともに、陽菜子の声が会場中に響き渡った。


「ウソ……」


隣で見ていた大輔とその彼女が息を飲んだ。


なんつー大胆なヤツ!!


いや、だから離せないんだよ、おまえ。


思わず口元から笑みがこぼれ出てしまう。


一瞬の静寂の後でざわめきが起こる。


返事しないとね、おまえが決意を込めてオレを呼ぶんだから。


「は~い」


手を上げて、まっすぐにアイツだけ見つめて進み出る。

オレが歩くのを全校生徒の首が追ってくる。


たまらないねぇ。
たまらないよ、陽菜子。


オレ、背中のゾクゾクが止まらないよ。


何百という視線を浴びて
オレ達が主役になる。