「ちょ……部外者はここには!!」
教師たちがオレに気付いて近寄ってくる。
面倒だなぁ。
ちょっとくらい気を利かせろっての。
「そこの生徒の兄です」
こんな言い訳なんかしたくないけどね。
身内なら文句の言いようもないでしょうから。
案の定、教師は黙りこみ、その場から去っていく。
はい。
ありがとうね。
もう少し、黙って見ててくださいな。
「こんな状態なんですよ!!
歩くのだって無理なのに、舞台に立つなんて!!」
陽菜子の隣に立つ坊ちゃんが生意気にも噛みついてきた。
や~だね~。
これだから陽菜子を他の男(ヤツ)に任せるなんざ、オレには耐えられないんだよ。
「なら、おまえが支えろ」
オレだったら支えてやる。
つーか、それもできないならその場所をオレに明け渡せっての。
「陽菜子に惚れてるんだろう?
男なら惚れた女の言うことくらい、全力で守ってやれよ」
出来るのか?
出来ないのか?
右の口角だけをキレイにあげて見せて。
坊主をけしかける。
坊主はオレを睨むようにキュッと唇を噛みしめた。



