ま、それにだ。
あいつは言いだしたら聞くタイプじゃない。
やらずに後悔するよりはやって後悔したほうがいい。
そういうふうに育てられてきたからね、律子さんに。
だから一回やるって言ったら絶対に最後までやる子なの。
はい、応援してあげようね、坊ちゃん。
「ダメだ!!
いつものおまえじゃない!!
オレは棄権する!!
おまえがイヤだって行っても、引きずってでも保健室連れてくかんな!!」
あー、残念。
それはあいつのこと、ぜーんぜん分かってない証明だよ?
だから思わずね。
思わず。
「それには賛成できないな」
悪いな、陽菜子。
オレ、もう我慢の限界みたいだ。
「あ……おい……」
振り返った瞳がオレを探し当てる。
潤んだ瞳に真っ赤に高揚した頬。
それは反則だわ、陽菜子ちゃん。



