その夜。 オトンとオカンは夜遅くまで話をしてた。 何を話していたのか、あたしは追い出されたからよう知らんけど。 翌日。 朝起きた時には(というか眠れへんかったけど)、オカンの姿はなかった。 仕事に向かうオトンを捕まえて話を聞いた。 オカンは昨夜のウチにどこかへ行ってしもうたらしい。 「しばらく考えさせてな」と一言言葉を残して。 オトンも今日から九州へ出張に行ってしもうた。 たった。 たった一夜にして。 あたしの家族はバラバラになった。