「見てるだけで幸せになれる」




 女の子は『なんてね』て言って笑った。




「桜好きなの・・・?」




「うん。大好き」




「そうなんだ」




 僕はうつむいた。



 女の子を直視できなかった。




「ねえ、名前は何?」




 女の子が聞いた。