「じゃあ美海ちゃん、里海と海音のことは私たちに任せて、海里と楽しんできてね」

「ありがとうございます。でも海音が泣かないか……」

「ママ!!里海がいるから大丈夫。だからパパとデート楽しんできてよ」


4歳になった娘が、得意気に言った頼もしい言葉。

いつのまにこんなに大きくなってしまったんだろう。


「そうよ?私たちも久々に孫を独占できて嬉しいんだから」


小さい頃からあたしを可愛がってくれている海里のご両親が、孫娘を腕に抱きながら本当に嬉しそうに笑った。


「今晩はうちで海斗と美加さんも呼んで、パーティーをする予定なんだ」

「そうですか。賑やかそうですね、とても。あたしも後で行こうかしら?」


冗談で言ったつもりだったのに、本気にしてしまった里海が、慌ててそれを阻止しようとする。


「ダメだよ、ママ。今日はパパと約束したから。絶対に来ちゃダメ!!」

「何を約束したの?」

「パパとのヒミツだから言えない……」

「何?パパに内緒にするから、ママにも教えて?」

「ダメッ!!」


里海は頑なに否定して、顔をお義母さんの身体に隠してしまった。