「川島さんは、教習所内でも有名になってますから」



「私が有名??」



「ええ。どの指導員も、あなたの隣には乗りたくないんですよ」




あまりに悲しい言葉。




塩崎先生もそう思ってる?


私の隣には乗りたくない?



危険だからだけじゃない。


きっと、かわいくないから。



私は、反省もせずに開き直ってしまうから。







自分の足元ばかり見て歩く。


珍しく落ち込む私。





キャハキャハとうるさい女子高生の声にイライラしながら、教習所の出口の自動ドアの前に立つ。





「危ねぇって!!!」




どうやら、この自動ドアは一時的に故障していたらしい。



私は自動ドアにおでこをぶつけて、その場にしゃがみ込んだ。