「でも今分かったの」


「………」


「諦めちゃいけないって…有坂君も、その麻里さんをちゃんと信じてあげなくちゃ」


「そうだな。じゃないとアイツは一人になってしまう。麻里は俺がいなきゃダメな女なんだ。今更、気付くなんて俺もバカだな。久美子ちゃんの言う通りだよ」


「うん」



久美子は優しく微笑んだ。



「俺も頑張るから久美子ちゃんも頑張れよ」


「頑張ってみるよ」


「何かアイツの顔、見たくなってきたよ」


「今度、私もお見舞いに行ってもいい?」


「ああ。もちろんだよ」



その後。久美子は雅也に、彼女の容態が徐々に良くなっていき
意識が早くも戻ったと聞いた。





6話終わり