「あれは有坂君じゃないか。てっきり帰ったのかと思ったよ」


「有坂?」



久美子は耳を疑った。
しかし、よく見てみるとベンチに座っていたのは
数日前、久美子に付き合って欲しいと言ってきた本人だった。



「どうかしたの?久美子ちゃん」


「あ…あの人、私知ってるよ」


「?」


「だってあの人この前、私に付き合って欲しいって言って来た人だもん。でも何で…」


「どーゆう事だよ。久美子?」


「分かんないよ」



3人が有坂を見て喋っていると、気付かれてしまい久美子とバッチリ目が合ってしまった。



「久美子ちゃ…」



驚いた有坂は走って逃げて行く。



「待って!有坂君」



久美子は逃げて行く
有坂を追い掛けた。