翌日。司馬の出て来るのを
久美子は待ち伏せしていた。



(「変化球はナシ。直球勝負よ!覚悟しなさいよ。司馬チャン」)



そこへ、司馬が一人で病院を出て来た。透かさず近付き
久美子は声を掛ける。



「司馬チャン…話があるの」



人の少ない場所を選んで
無言で歩き着いた。



「久美ちゃん?」



名前を呼ばれて
久美子は立ち止まる。



「………司馬チャン」


「はい?」


「今日はちゃんと言うね。だから答えて」



マジな顔で言う久美子に
司馬は頭を縦に振る。



「私、司馬チャンの事、初めて会った時からずっと好きだったの。だから私と付き合って下さい」


「………え……」


「司馬チャン、答えて」