――「せーつなちゃん」 指定された席に座ろうとしたら誰かに名前を呼ばれた。 さっきの自己紹介では苗字しか名乗ってない。 だとしたら知っているのは―― 『……葵…くん?』 だった。 しかも私の前の席。 本当に同じクラスだったんだ。 「さっきぶり。」 っと"呼びきりで良いよ"と彼は付け出し微笑んだ。 「柳園、知り合いか?」 私たちの会話をきいて藤先生が反応してきた。 「さっきフジセンの所まで案内してあげたんだよ」 ――フジセン…?