「…はい」 中から眠たそうに目を擦りながら出て来たのは一人の男だった。 見た目はどこにでもいそうなサラリーマン。 でもどこと無くその辺にいる人とは雰囲気が違う気がした。 「あの…この手紙を見て来たんですけど」 そう言って手紙を見せると何かを思い出したかのように「入って」と言った。