現実アクションゲーム

「え……」


全身の力が抜ける。泳ぐ気力も無くなった。


「そんな……」


前方に、別れ道。


それも、三本。


「……」


受け止められなかった。


何が起こっているのか、考えられなかった。


無理……


その二文字だけが、頭をいっぱいにした。


生き残れる確率、3分の1。


半分よりも少ない。


セコいギャンブルだったら当たるときもあるが、とても命を張れる確率じゃない。


ゴールは目前だったはずだ。


吊り橋さえ落ちなければ、城でボスさえ倒せばそれでクリア。


こんな馬鹿げたゲームから脱出できる。


それなのに……


「何なんだよ、これ……」


わけがわからなかった。だが、悩んでいる暇もない。壁がどんどん近づいてきている。


何も考えられないまま、無意識に一番右の道に入っていった。


「うぅ……」


泣きながら泳ぐ蓮。もう死を覚悟していた。


痛いのかな……挟まれたら……それなら、いっそ剣で……


腰に差した剣を見つめながらフラフラと泳ぐ蓮。


ふと、口にくわえた酸素タバコを見た。そう言えば、このタバコ、短くならないな……


本当に死ぬ直前というのは、こんなものなのだろうか。こんなときに、タバコがどうこう思うなんて。