ビクリ、と膝の上で震えたと思うと、サッと立ち上がった。 『どうした? ……っいてっっ。』 撫でていた手を噛まれて、地面に降りた。 一瞬、なんのことかわからずにポカンとしていると、背を向けて、そのまま歩いていってしまった。 『リン』 なぜかそう叫んだ。 すると、ネコはピタリと動きをやめ、顔だけをコチラをむけた。