部屋に入ると、食器の洗う音といつものマットが片付けられているのを見て、先に食事をすませていたことに気づく。 先に食っとけ、と言ったのは自分だけど、もしかして…という期待がどこかにあった。 「すぐに用意できるから、座ってて。」 流しから声が聞こえた。 『いや、俺洗い物するから、用意してよ。』 わかったと、リンはスポンジを俺に渡した。