【短編】中学3年生〜受験と卒業〜

「80!?」


「うるさい!」


「お前、バッカじゃねーの!?」


「バッ、馬鹿って。」



なんで私がそんな言われなきゃいけないのよ!



「俺、そんな点取ったことねー。」



お前のテスト事情なんか知ったことじゃない。



私に絡まないでくれ。



「なぁ、どうやったらそんな点取れんの?」


「授業中に寝ないで先生の話聞く。」


「あ、俺無理だわ。」



…じゃあ聞くなよ。



試す気がないなら最初から聞くなよ。



「村井うるさい!」


「あ~、はいはい。」



先生の注意に適当に対処し、村井はまた私に向き直った。



「他には?
楽でデキる勉強方ってないの?」


「ない。
ってか、知らない。」


「お前、家でどうやって勉強してんの?」



どうやら、この点で村井は気長らしい。



さっさと諦めてちゃんと授業聞けばいいのに。



「私、家で勉強したことない。」