【短編】中学3年生〜受験と卒業〜

粛々と勧められる式。



ねぇ、みんな。



去年はかったるいとか言ってたのに、今は下級生にちゃんと送り出して欲しいと思ってるでしょ。



自分の番になると、やっぱり勝手だよね。



今、隣で泣いてる友達は、去年寝てた。



今、そんな人見つけたら怒るでしょ。



式の最中に、私はそんなことばかり考えてた。



最後に、生徒会会長からの祝いの言葉があった。



みなさんが作り上げてきた伝統をこれからも継承していきます、安心して卒業してください。



そんなこと。



去年会長だった私の同級生が言ったけど、みんなそんな気さらさらなかったな。



冷静に分析すると笑えてくる。



なのに、私の涙は目から零れ落ちようと必死だ。



泣かない。



笑って卒業すると決めた。



村井の前でも、笑ってみせる。



だって、賭けたんだから。







一粒、涙がこぼれたのは、内緒だ。