私の願い、というか、皆の願いが叶って、今日は快晴だ。
みんな喜んでいる。
朝、いつもよりお洒落をした女の子達が、写真を撮ろうとしきりに誘い合っていた。
そんな中、男子はいつも通り。
教室の隅で、思い思いに喋っていた。
私は無意識にその中に村井を探す。
見つかると、視線はそこに釘付けだ。
友達といつもよりピッタリ寄り添いながら、物思いにふけった。
これから、私はどうなるんだろう。
高校って、どんな?
友達、出来るのかな。
今までみたいに、気の合う友達なんて、みつかるのかな。
村井みたいな男子は…いるんだろうか。
「はい、席ついて~。」
ばっちりとスーツで決めた担任が入ってくる。
その姿があまりにも不自然で、思わず私は吹き出した。
「なんだ、おかしいか。」
慌ててバタバタとチェックし出す仕草がまた可笑しくて。
今度はみんなに笑われていた。
そこで先生は空咳をひとつ。
今度こそ座れ、という指示に、みんな大人しく従った。