【短編】中学3年生〜受験と卒業〜




ーーーーー…。



今日はポカポカと日差しがよく当たる日だった。



私は頬杖をつきながら、黒板を眺める。



今にも机に突っ伏して眠ってしまいそう。



おばちゃん先生のゆっくりとした授業なら尚更。



実際に眠っている人もたくさんいる。



前の人とか。



視界が開けていいのだが、こっちまで余計眠くなる。



と、いきなり村井はガバッと起き上がった。



私も驚いて眠気が吹っ飛んだ。



「なあ。」


「何?」


「俺、寝てた?」



…………何を言うかと思えば。 


「見てて気持ちいいくらいに熟睡してたけど。」


「マジで?」



俺また成績下がるじゃん、とか言って。



ならちゃんとノート取るとかして授業聞けばいいのに。



それだけで印象が違うはず。



「もう。」



頭をガリガリと掻いて、村井はまた机に突っ伏した。



言ってるそばから…。



私はドンッと椅子を蹴った。



「何だよ!」


「また寝たら余計成績落ちるよ。
取り敢えずマメにノートとって手を動かせば目も覚めるから。」



唸る、とか呻く、とか言う言葉が似合いそうな声を上げて、村井は筆箱を漁った。