【短編】中学3年生〜受験と卒業〜

教室内を見渡すと、なるほど、女子は私を入れて4人。



男子は村井、田中さんを入れて3人だった。



たった一人違うだけじゃん。



言わせてもらえるなら、私と同じ学校の人はあの2人以外いない。



残る男子も、私以外の女子も他校生だった。



「な~んかさ。」



案の定、私の後ろの席だった村井は私をつついた。



「何。」


「俺らだけ、この教室みたい。」


「嘘。」



確かに前を見れば、すぐ前に田中さん。



「た」から「み」まで、誰もいない。



それに。



3席前には、他校生。



村井の後ろは誰もいない。



「俺らの中学の生徒は多くてあと3人。」


「私達以外の人、隣?」


「うん。
集まってた奴ら、全員隣入ってった。」




うわぁ。



話せる人が来てくれたらいいけど、そうじゃない人ばっかが来たらどうしよう。



知らない会場で独りとか、不安すぎる。