バスを降りた人の波に流されるように、前に進む。
私の学校の集合場所は校庭だった。
大きな校舎の間を縫うように歩き、やっと辿り着く。
簡単な地図一枚配られただけにしては、ちゃんと着けた。
早めに着いたつもりだったのに、もうたくさんの人がワイワイと待っていた。
丁度、時間になったところで先生が連絡しようと声を張り上げた。
「はい、聞いて!
もう、ここにいる全員の確認は取れたから、先に自分の受験番号の教室に行って。
間違っていないかちゃんと確認して行きなさい。」
併願の生徒は、2号館に向かった。
私は友達と別れて、その列の後ろについていった。
「あ…。」
村井が例によって騒ぎながら、先頭を歩いていた。
田中さんも一緒だ。
教室、一緒かな?
私達は出席番号が前後だから、なにかと一緒のことが多い。
今回もそうであることを無意識に祈った。
さて、一旦校舎に入ると、他校生と入り混じって自分の学校の列がわからなくなった。
どの学校も黒の制服が多く、肩に入ったラインなんかで見分けるのも一苦労だ。
男子の学ランなんか、校章を除いて全部一緒のようなものだから、余計に見分けるのが難しい。
そして不幸なことに、私は女子の固まりとはぐれてしまった。
私の学校の集合場所は校庭だった。
大きな校舎の間を縫うように歩き、やっと辿り着く。
簡単な地図一枚配られただけにしては、ちゃんと着けた。
早めに着いたつもりだったのに、もうたくさんの人がワイワイと待っていた。
丁度、時間になったところで先生が連絡しようと声を張り上げた。
「はい、聞いて!
もう、ここにいる全員の確認は取れたから、先に自分の受験番号の教室に行って。
間違っていないかちゃんと確認して行きなさい。」
併願の生徒は、2号館に向かった。
私は友達と別れて、その列の後ろについていった。
「あ…。」
村井が例によって騒ぎながら、先頭を歩いていた。
田中さんも一緒だ。
教室、一緒かな?
私達は出席番号が前後だから、なにかと一緒のことが多い。
今回もそうであることを無意識に祈った。
さて、一旦校舎に入ると、他校生と入り混じって自分の学校の列がわからなくなった。
どの学校も黒の制服が多く、肩に入ったラインなんかで見分けるのも一苦労だ。
男子の学ランなんか、校章を除いて全部一緒のようなものだから、余計に見分けるのが難しい。
そして不幸なことに、私は女子の固まりとはぐれてしまった。