【短編】中学3年生〜受験と卒業〜

「お前、怖い~。」


「村井がちょっと弱々しいんだよ。」


「お前がおかしいの~。」



なぁ、田中、と同意を求める。



田中さんは爽やかに「はははははっ。」と笑って流した。



なんか田中さんも怖い人な気がする。



「もう、田中逃げんなよ。」


「村井が言ったこと覚えとく。」


「え?」


「私、おかしいんだ?」


「ゴ~メ~ン~な~さ~い~。」



空間が許す限り、村井は椅子を遠ざけた。



私は後頭部をさすった。



まだ微妙に痛い。



こぶ出来てるかな?



結構ボール重いからなぁ。



「なぁ、痛いの?」


「ん?」



村井がまた窺うように私を見ていた。