「今先生がやったのはもう少し慣れてから。今やったヤツのボールをキャッチ版をやってみよう。さっきの手の形のまま、はじかなくていいからボールをキャッチするんだ。」 ハリセンが言い、四年生は隅に散らばった。 その日は10人ちょっとぐらいしかいなかった。 うちはユカリと一緒に直上パス(ボールをキャッチ版)をやってみた。 「さっきの手の形だとキャッチしにくいね…。」 ユカリがつぶやく。 これこそ手をすり抜けて顔面にあたれば痛いだろうけど、もうそんなことはなかった。