誰だ? 徹司はまだ寝てるし…… 納豆を混ぜながら周囲を見回すと、見たことある顔がこっちをにらむように俺を見ていた。 「…香織?」 1週間ほど前だっただろうか。 突然訪れた出会い。 忘れもしない、隣の部屋のおかしな大阪人。 少し遅い昼食なのだろうか? 女の友達3人とご飯の入ったプレートを持って席を探していた彼女は、そのうちの一人に軽く声をかけて、俺の方に向かってきた。 「カズくん。うちのこと、覚えとる?」 香織は躊躇することなく、俺の右隣にご飯のプレートを置いて座った。