「香織ちゃんに話したんだろ?なんて?」 「ああ…。行かないでって。無理に行くことないだろうって」 「ほほ〜〜ぅ」 徹司は右手で自分のあごを触りながら俺の話を聞いていた。 「でもその後、アメリカ行きたいなら無理に止めない…って。俺の夢が自分の夢とか言ってた」 「ふぅ〜〜ん」 剃り残した短いひげを触りながら、徹司は思いついたように言った。 「…っつうことは、お前ら両想い??」 「……は?」 何言ってんだ、コイツ? まるで小学生の冷やかしだな。