ショウの声は少しトーンダウンしてて、ホンマに残念がっとる感じやった。 うちももちろんショックやったんやけど、ショウのそんな声聞いたら、ワガママも言えんなった。 「…そっか、しゃあないな。仕事の付き合いも大事やしな」 うちは精一杯の元気を声に込めた。 『ホントにごめんな。けど、やっぱりちょっとだけ香織に会いたいから、抜け出して香織の家に行くから。香織の好きなケーキ持っていく』 「そんなん…無理せんでもええのに」