~Snow White~『最終巻』

「千秋、やめなさい。」

竜平が千秋の手をつかんだ。



「何に気をつかってんの?
ダメなものはダメだって我慢させないから
真冬がこんなにバカになるんだよ。
私は、我慢したよ。
二人とも真冬のことばっかで
何も気づかなかった。
トモくんだって……
うちらが雪湖につらくあたってる時
みんなの見てないとこで
雪湖に微笑みかけていた。
うちらの雪湖にしてきたことって
よかったの?いとことして
もっと優しく迎えてあげても
よかったじゃん?
そしたらトモくんだってこんな
裏切り方もしなかったし
真冬だって私だって……
あきらめたかもしれない。」



千秋は涙をぽろぽろ流した。


「真冬だけじゃないよ・・・
私だってみーちゃんだって・・・
娘でしょ?
真冬の訳わかんない我儘を許して
みーちゃんのことだって
投げっぱなし……
私たちだって悩んできたのに
二人は真冬のことばっかで………」


智久は泣き崩れそうになった
千秋を抱きしめた。


「ありがと、知ってるよ。
おまえ家族思いで、スゲー可愛いこと。
雪湖とのことも知ってて
だまっててくれてたんだ。
ありがとう……
おかげで雪湖を支えてこれた……」



「トモ・・・・
おまえも俺のやり方が
ひどいって思ってるのか?」



「ひどいっていうか……
なぜ、雪湖をあんなふうに扱うのが
理解できなかった。
尊敬してるけど・・・・
雪湖に対してだけは混乱した。」


千秋の口火から
触れることのできない事実に足を
踏み入れる。