しばらくすると遥が遠くに見えた。
あたしは涙をぬぐって遥を見つめた。
 「遥!おかえり!」
精一杯の笑顔は遥に届いたかな?
遥はあたしを見るなり走ってきた。
 「どうしたんだよ!なんで泣いてんだよ!」
遥はコンビニの袋を地面に置いてあたしを抱きしめてくれた。
 「なんでも・・・・ないんだよっ・・・?」
きつく遥に抱きついて泣き崩れた。
 「我慢しなくていいから!俺が全部受け止めるから!」
うれし涙も流れた。
あたしにとって遥は・・・家族以上の思いがあったんだ。
間違いない。遥が好き。
遥を恋愛的として見てるんだ・・・。
 「すきだよ。すきだよ。遥がすきだよ。」
遥の胸の中でした告白は隠れたいくらいはずかしかった。
神様お願いします。
どうか許してください。
こんなあたしが恋をすることを許してください。
好きでしょうがないんです。
どうか・・・。
 「もう泣くな。俺がいるじゃん。ずっといるからな。」
 「うん・・・。」
遥の言葉をあたしは永遠に心に刻むって誓った。
あたしと遥はもう家族じゃない。
恋人。
愛し合ってしまったのだから・・・。


あの日から家族としての4人の絆が崩れてしまった。
あたしと遥が恋をしたから。
あたしが悪いの。
あたしのせい。
でも、抑え切れないくらい遥が大好きだから。
結局家族はばらばらになってあたしは遥と暮らせなくなり麻那ちゃんと家を出た。
本当にごめんなさい。
あたしがかけがえのない絆を壊しました。