少し怯えた顔で、部屋の入り口に立っている


「いつまでそこにいるつもりだ?」

「す、すみませんッ」


慌てて中へ入ると、ただでさえ早い胸の鼓動が、更に早くなる


「用件はなんだ?」

「お、お願いが1つあって・・・」

「お願い?」


忍の眉間にシワが寄って、月子が一瞬躊躇う

けれど、覚悟を決めて、月子は切り出した


「夏休みに、1日だけでいいんで、実家に帰ってもいいですか?」