ネックレスを手にして、鏡の前に座る 締め付ける帯が苦しいが、月子は深く息を吸い、吐き出す 「・・・・・・・・・・・・ごめんね」 呟いて、月子はネックレスのチェーンにハサミを入れた カメラのシャッター音がうるさい それでも、笑顔は絶やさない 「理生、遅刻だぞ」 「ごめん、寝坊した」 遅れて到着した弟に、忍が小声で文句を言う 「説明は?」 「お祖母さんがしてる」