「・・・・・・・・・・・・」


無言の忍に、理生は感じとる


「プロポーズとか・・・してない?もしかして」

「するわけないだろう」


呆れたような、怒っているような、複雑な声音

目を泳がせる理生に、忍は深いため息をつく


「母さんたちには言っておく。結婚なんて、当分はいい」

「なんで?」


首を傾げる弟に、忍は笑って背を向けた


(───また、泣かせたくはないからな)