「後悔、しているだけなのかもしれないわね、柊一朗は。だから、あの場所にお墓を作ったのかもしれないわ」

「・・・・・・・・・・・・・・・」


しばしの沈黙に、月子は視線が泳ぐ

梅の木だけが、2人を見ている


「後悔、しないでね・・・?」

「え・・・」

「わたくしも、美登里さんも柊一朗も、後悔をして生きてきた。・・・貴女には、後悔しないでほしい。我が儘かしら?」


弱く微笑む珠子に、月子は戸惑いしながらも頷いた