話し出す理生に、真子は表情を和らげる 「ただ、女性としての好きじゃないのは、認めるよ」 「では、忍さんのためですか?」 真子の指摘に、理生は驚いて、絶句してしまった 「それ以外、理生さんが月子ちゃんに近づく理由はないと思いまして」 「そう、だね。確かに、兄さんのためだよ」 車体に体重を預けて、理生はうつむく 「憧れてた。頭が良くて、カッコいい兄さんに。でも、兄さんは園村の家が嫌いだった。居場所が、ないと思ってたんだ」