変わらぬ美しい姿の姉・麗子 微笑むでもなく、泣くでもなく 寂しそうな顔の姉に、月子は声をかけれずにいた 「・・・・・・・・・・・・ただいま、月子」 申し訳ないような声が、小さく宙に消えていく 彼女の腕の中で、無邪気に笑う赤ん坊の声だけが、いやに大きく耳に響いていた