素直な答えは、自分への問いかけだった


「・・・月子ちゃん。忘れないで。俺は、君の味方だよ?」


優しく笑う理生に、月子は笑い返すこともできなかった


自分の立場を分かっていながらも、叶わない望みを胸に抱いている


(彼の隣は、私の場所じゃない)


姉の場所───


その手の先は、影ではないかもしれない

けれど、その手の先が、忍に触れることも、ないのかもしれない