全てを言わなくても、忍は悟った 「本当は、園村の家になんていたくないんだ」 話し出した忍に、月子は黙って聞いている 「けど、あの人・・・お母さんには感謝してるから」 「お義母様の、ことですか?」 月子の問いに、忍は頷く 「本当の子じゃないのに、あの人は僕を本当の子のように育ててくれた」 「・・・・・・・・・・・・」 「園村の家にいるのは、あの人に恩返ししたいから。家元になりたいからじゃない」