「ご、ごめんね、るんちゃん。」
色んな意味を込めてあたしはるんちゃんに謝った。
「…… いいから、急ぐぞ。」
「うん…。」
それ以上は、聞きたくない。
…るんちゃんが、あたしにそう言ってる気がしてそれ以上何も言わなかった。
そうだよね、るんちゃんには何でも話してたのに…
いきなり、こんなに色々とるんちゃんに話してない事が起こって、あたしより混乱してるよね…
「あの、…るんちゃん?」
「…つ、…さない。」
「え?…るんちゃん??」
るんちゃんの様子がおかしい。
…もしかして、あたしにものすごく怒ってる?
「る、るんちゃん!あのね!!黙っていたわけじゃなくて…!」
焦りながらも、るんちゃんに許してもらおうと必死に言葉を考えていたの…だけど。
「…あいつ、絶対に許さない。誰の許しをおいて胡桃にキスして触ってるんだ!!」
え…、
「しかも、あいつどさくさ紛れて腰に手を回しやがって…!」
「あの、…るんちゃん?」
「~きぃっ!思い出しただけで腹立つ!!
絶対に許さない、東京湾に沈めてやる。」
「………。」
さっきの、言葉は聞かなかったことに…
「胡桃!!」
「は、はいっ!」
「さっきの事はじっくり、ゆっくり話を聞かせてもらおうじゃないか!」
るんちゃんがメラメラと目の奥に炎を灯しながら勢いよくあたしにそう言った。
その、勢いとるんちゃんの怖さにあたしは濁す事もなく…
「は、…はい。」
…怯えながらそう言った。

