「お弁当!」



「…いらない。」



「んじゃ、そのままゴミ箱に捨てても構わない。」




「……」




何も言わない、疾馬くんにあたしは無理やり渡し



逃げるように立ち去った。



━バタン━




「なんで…、分かってたのに。」



“彼女いるし。”



疾馬くんの言葉がまだ残っている。




分かってたのに…


いざ、言われると


こんなに、辛いんだ…。




「本当に…、あり得ないっ…!」




あたしは、うずくまり
泣く事しか出来なかった。