「これで、全部か??」




「うん、ありがとうお兄ちゃん」




「お礼を言うのは、俺の方だ。 こんな朝から飯を作ってくれるなんて…ありがとう」




「…っ、亮司お兄ちゃん」


なんか、いつもお兄ちゃんはずるい。



あたしの事をドキドキ
させたり


こうやって
嬉しい事を言ってくれる




あたしは鼻の奥がツンッ
となった。




「胡桃…??」



心配そうに顔を伺うお兄ちゃん



あっ…やばい。




「いーえっ!! 亮司お兄ちゃんに喜んでくれるなら毎日作るから、覚悟してね?!」



あたしは、明るく亮司お兄ちゃんにそう言った。




「それは、楽しみだな。覚悟してるよ」




そう言って、当たり前のようにあたしの頭をガシガシする。



…っ本当にお兄ちゃんは
ずるい…。




あたしは、そっと
亮司お兄ちゃん
を見つめた。



「─……」



絡み合う視線と視線




「…胡桃」



ゆっくりと、亮司お兄ちゃんがあたしに近づく…




お兄ちゃん…