「…てめぇ、いい気になりやがって!」



そう言って、拳を振るわせて怒りを表している。



今にも、殴りかかって
きそう…




「…なんだ?殴るのか?お前は、殴るしか脳がないもんな?」



「……てめぇッ!!」



あ、ヤバい!!



━ガッン!!━



その場に


鈍い音が響き渡る─…




「─……!!」



「……っ!!お、お前何で!」




…い、痛い。
口の中で血の味がした─…


殴られたのは、疾馬くんじゃなくてあたしだった。



だった…と言うか…



あたしが、とっさに出てしまい疾馬くんを突飛ばして…しまった。



唖然と、あたしを見つめる二人




「…あんた達、そんな事して楽しいわけ?」