それから、亮司お兄ちゃんがあらかじめあたしの荷物を入れてくれたおかげで
自分の部屋がすっかりきれいに片付いた。
「ありがとう、亮司お兄ちゃん。おかげですぐに片付いちゃった!!」
「いや、俺は手伝っただけだから」
そう言って、あたしに微笑む
━ドキンッ━
その笑みは反則だって!!
亮司お兄ちゃん…
「? 胡桃、どうした?」
心配そうな顔をしながら、あたしの顔を覗きこむ
..ち、近いっ…!!
「な、何でもないよ?!」
と、とりあえず…
亮司お兄ちゃんから離れなきゃ!!
そう思い、亮司お兄ちゃんから離れようとした矢先…
「何でもって…お前、顔赤いぞ?」
そう言って、額と額を付け合わせた
「…ッ?!」
りょ、亮司お兄ちゃん?!
あたしは、動けないまま亮司お兄ちゃんを見つめた…
うわぁ…
睫毛長い…
「熱はないみたいだけど…大丈夫か?」
「だ、大丈夫だよっ?!」
そう言って、逃げるようにお兄ちゃんから離れた