私は自分自身の器の小ささや、
「ノー」と言えない
気の小ささを戒めるように、
出てきたカレーのセットとナンを食した。
 
 
そのカレーはとても美味かったが、
その分非常に辛く、
傷ついた私をさらに傷つけたのだった。
 
 
 
 
カレーを食べ終え店を出て、
なんとなく伝票を見てみると、
例の無料ライスが、
 
 
 
 
有料だった。
 
 
 
 
そう言えば小学生の時、
近所の後輩に
 
『マハラジャ』
 
というあだ名が
付けられていたのだが、
アレは一体
何故だったのだろうか…
 
 
私はそんな事を思いつつ、
伝票と自分の気の小ささを、
クシャッと握りつぶした。
 
 
【完】