"速いっ速いぞ流産!このタイムは区間5位に相当するぞ〜無名校が根性見せてたすき渡しに挑むぞ!"

大会前…まったくノーマークの俺達がレースも押し詰まった後半にこれだけの走りをするなんて予想すら出来なかったんだろうな…アナウンサーの野郎…声が上ずってやがる。

"20…19…18…!"

ご丁寧に誰かがカウントダウンなんか始めやがった。

余計な事すんなよ。

アイツは来る…絶対に

「裕太ぁ〜俺は…ここだぁ〜ここにおるぞ!」

俺は顔を上げ、声を張り上げ手を振った。