そして今年

俺と裕太は、流産大陸上部を箱根へ導いた。

花の二区でキャプテンが一時5番手を走っていたが、所詮にわか仕立ての新興チーム

伝統校の底力に手も足も出ずジリジリと引き離され8区の裕太に変わった頃には、トップから17分半ほど遅れていた。

9区のたすき渡しまでにあと2分ちょい遅れたら…

俺達のたすきは途切れ、繰り上げスタートになる。

肝心の裕太の実力だが…中学あたりまでは俺と張り合えたが…それ以降は体格の差もあって明らかに格下の選手になっていた。

箱根に出るレベルには…ある。

だけど…それだけ

トップクラスと20km以上走って2分以内をキープするのは…奇跡でも起こらない限り酷な話と言えた。