ふたつの想いが重なるころ



「これからどうする?」

「まずは中学校の中入ってみいひん?」

「入れるん?」

「今夏休みやで。部活の生徒とかおるやろ」

「そうやな。じゃあ行ってみよか」


そうしてあたしたちは校門をくぐり、校舎へと向かった。

グラウンドを見渡してみると、

サッカー部、陸上部、野球部などが元気に走り回っていた。


陸上部やったあたしは、

昔みんなと楽しく部活をしていた時のことを思い出した。

あたしと崎、灯莉、亜友美、晃太、誠みんな陸上部やった。

そして眞緒も。


毎日みんなと笑い合った。

本当に楽しくて、大好きやった部活。


玄関を抜け、校舎の中へと入った。


「でも勝手に入ってええんかな?」

「一応職員室行っとく?」


あたしたちは階段をのぼり、

つきあたりにある職員室へ向かった。