ふたつの想いが重なるころ



次の日、

土曜日ということもあり、

みんなが見送りに来てくれた。

その中に、崎の姿はなかった。


それからあたしは今まで、一度も帰ることがなかった。

崎に会いたくなかったから。

それがあたしの帰れなかった理由。


「もしかして、眞緒と崎が同棲してんの?」

「そう。
あいつら中2からやろ?
長いなー」

「てかみんな! その話やめて。
夕が……」


亜友美が止めに入った。


「あっ…夕ごめんな?」

「ええよええよ」