ふたつの想いが重なるころ



あたしのクラス、2年6組は、

1番端にあって、1組から5組、全部の教室の前を通る事になる。


まだあまり時間が遅くないため、
何人かの生徒が残っていた。

あたしは走るのをやめて、最後やからと

1つ1つの教室を見ながらゆっくり歩いた。


そんな時やった。

2年5組の教室の前を通る時、2つの影が見えた。

崎と眞緒やった。


2人は抱き合って、ゆっくりとキスをした。


一瞬、思考回路が止まった。

あたしは何を見てるんやろう。


その日、

あたしは無意識のうちに家に帰っていた。

どうやって帰ったのかは覚えてへん。

やけど、忘れたはずの体操服もちゃんと持って帰っていた。