ふたつの想いが重なるころ



転校前日の放課後、

あたしは忘れ物をしている事に気付き、

2年の教室の前の廊下を走っていた。


その日、

いつものようにみんなと並木道を帰っていた。

ただ、いつもと違ったのは…


崎がいなかったこと。

その日に限って崎は用事があると言った。

そんな日に用事なんていれんといてよ、って思った。


だから崎を除いた5人で、

思い出話をしながら並木道を歩いていた。


その時、

あたしは体操服が入った袋を忘れている事に気付いた。

今日で学校に来るのは最後やから、
あたしは走って学校に戻った。