ふたつの想いが重なるころ



「5年前の夕陽が転校する前の日…
夕陽の最後の登校の日に、あたしと元がキスするの見たんやろ?」

「……うん」

「そうやったん!?」


他の4人は驚いてた。

見送りに崎が来なかった理由も、

あたしと崎が連絡を取らなくなった理由も、

4人は知らんかったから。

言いたくても言えんかった。

言ったらもう本当に崎とは向き合えんなる気がした。

4人も知らん方がええと思ったんや。


「あれな、元がわざと夕陽が見るように仕向けたんよ」

「えっ…?」

「詳しくは元から聞いた方がええと思う。
けど、夕陽あれ見てあたしと元が付き合ってるって思ったやろ?」

「うん」

「あの時はまだ付き合ってなかったんよ」


眞緒の言葉にあたしは固まった。

キスは付き合ってるからするもので。

付き合ってなかったと言われてもいまいち信じられへんかった。